背骨の骨そのものや、背骨の中を通る神経が何らかの原因で傷んでしまうと、「くびが痛い」、「腰が痛い」、「手足がしびれる」などの症状があらわれます。背骨がどのような状態になると痛みやしびれが出てくるのでしょう。まずは痛みやしびれの原因を理解しましょう。
<図3>
背骨の骨そのものや、背骨の中を通る神経が何らかの原因で傷んでしまうと、「くびが痛い」、「腰が痛い」、「手足がしびれる」などの症状があらわれます。背骨がどのような状態になると痛みやしびれが出てくるのでしょう。まずは痛みやしびれの原因を理解しましょう。
背骨は、33〜34個の骨がつながっていて、それぞれ部位によって構造が異なります(図1)。くびのあたりは頚椎(けいつい)、腰のあたりは腰椎(ようつい)と呼ばれています。また、背骨はゆるいS字状のカーブを描き、骨と骨の間には軟骨のようなものでできた椎間板(ついかんばん)(図2)がクッションの役割を果たすため、立つ・座るという動作のときに体の重さを支えたり、上半身を前後左右に曲げたり伸ばしたりすることができるのです。
くびや腰が痛んだり、手足がしびれたりするのは、背骨の中を通っている脊髄(せきずい)が深く関係しています。 脊髄とは、脳からつながる太い神経のことで、脳からの司令で手足を動かしたり、痛みやしびれといった感覚を脳に伝える重要な回路です。
基本的に脊髄は、いったん傷ついたり死んでしまうと、修復・再生は難しいといわれています。
脊髄の容れ物である骨そのものに何らかのダメージが加わって壊れ始めると、痛みがあらわれてきます。さらに、ダメージが中身の脊髄(神経)にまで及ぶと、広がるような痛みやしびれ、まひといった症状があらわれます。 特に過度の負担などで神経が傷みやすいのは、くび(頚椎)と腰(腰椎)です。神経のどの部分が傷んでいるかで、あらわれる症状が多少異なる場合があります(図3)。
ただし、しびれやまひは、背骨の病気だけでなく、脳の病気や糖尿病などの内科の病気が原因になっている場合もあります。痛みやしびれは「異常」を知らせるアラームだと考えましょう。
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